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?Bアングル
等辺アングルと不等辺アングルの2種類がある。前者は15mm×15mm×2mmの小型のものから150mm×150mm×15mm程度まで、後者は長辺が30〜150mm、短辺が25〜90mm、厚さは大きさに応じて3〜12mmの範囲である。いずれも辺の長さは5mm又は10mm間隔、厚さは1mm置きで各サイズのものがあり、銅アングルと類似とみなせばよい。材質は5083−H112合金と6063−T5合金の2種類である。前者は上部構造におけるマストやレーダー架台、支柱等の部材、或いはハッチカバーの枠等が主用途である。後者は内装用であり、建材需要と関連して比較的入手しやすい。
?CT形材、チャンネル、管及び棒
T形材は、ビルドアップするには小さすぎる場合やデッキガーダーの一部、或いはバルブプレート等の断面係数が不足したりする場合、またはライダープレートとして使用されるが、漁船では60mm×200mm××8/5mm、或いは60mm×150mm×5/4mm前後のものが船底構造の一部に使用される程度である。チャンネルは、フランジ幅が25〜95mm、ウェブが40〜250mmの範囲である。これらの材質は、5083−H112合金である。
管は5052合金及び5083合金で外径16〜150mm、肉厚3〜8mm程度のものが使用されている。小径薄肉のものは5052−H34(半硬質)合金管が多いので、曲げ加工に注意を要する。また、大径管は、いずれも質別Hl12が主となっている。
これらの管の用途は各種配管、落下防止用の手摺、プロペラガード、網取り用の支柱等の他に梁柱がある。梁柱としての5083−H112合金色管は入手しずらいので、必要とする場合は、同合金チャンネルをミグ溶接して角管とするのがよい。
なお、船尾管その他に使用する大径厚肉管はアルミニウム製造会社の製造限界を外れたり、また、在庫がなくて受注生産となることがある。したがって、早期に照会することが望ましい。
棒は外径12〜100mm程度の5052合金と5083合金(又は5056合金)を市中で入手できるが、5083合金棒は受注生産が多い。貫通金物等に使用する厚肉管が入手できないときは、押出棒から旋削で採取するのも一手段である。
(3)構造合理化用押出形材
πセクションについては3.1.6で述べることとし、アルミニウム製造会社3社が保有する構造合理化用押出形材の形状例を図3.7〜3.13に示す。キール及びチャイン用、防撓材付き外板用、ビルジ外板用、ブルワークのレール用、ハッチコーミング及びハッチカバー枠用の各押出形材で、数は少ないが過去に採用されたものである。これらを参考として、より適切な構造合理化用の形材が開発されることを期待したい。

 

 

 

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